親元を離れて数年。実家に帰るたびに「片付けたいな…」と感じるものの、なかなか手に付けられずにいる方も多いのではないでしょうか。実家の片付け問題は、高齢化社会が進むなかの新たな問題でもあります。
今回はそんな「実家の片付け」についてご紹介!両親はもちろんのこと、片付ける家族の負担が減るような、片付けのコツやポイントをまとめています。
親子共に納得できる片付けができるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
親の家を片付ける大変さ|散らかった実家にうんざり
いくら実家とはいえ、家の片付けは簡単ではありません。
とくに両親が片付けが苦手なタイプだと、一度整えてもすぐに元通りになりイタチごっこになりがち。本人に悪気はないため、注意してもなかなか治らないのが現実です。
一口に「片付け」と言っても、整理するか処分するかの判断をしなければならず、一人で勝手におこなうわけにもいきません。親とは言え価値観は異なるので、必要性や整理場所など話し合いながら進める必要があるでしょう。
ただし親子であるがゆえ片付けが難航することも……。掃除や片付けのプロが介入することで、思い切った断捨離ができる方もいます。最終的には、プロへの依頼もひとつの手として検討するとよいでしょう。
実家を片付ける順番はどこから始めればいい?優先度の高い場所は
実家を片付ける際は、家の中でも優先度の高い場所から始めるのがポイントです。
おすすめの片付け順は以下の通りです。
- 安全を考慮できていない場所
- 収納場所
- 大切な書類の保管場所
- 自分の部屋
順に解説します。
安全を考慮できていない場所
最も優先度の高い片付け場所は、安全を考慮できていない場所です。
生活導線にモノがあふれていると、「ケガ」や「火事」など思わぬ事故につながりかねません。
モノがあることで転倒のリスクが高まるほか、地震のような自然災害が起きた際に通路がふさがれており逃げられないことも考えられます。また家電製品やコンセントと燃えやすいものが近い場合は、火災の原因になることもあります。
家は安全であることが第一です。まずはさまざまなリスクを回避する片付けからおこないましょう。
収納場所
安全を確保する片付けが完了したら、収納場所です。
収納場所を片付けると収納スペースに余裕ができるため、この後に必要なモノが出てきてもすぐに整理できます。
とくに収納は使っていない不用品が溜まっているケースが多く、一気に片付く可能性が高い場所。処分することで片付けのスイッチが入りやすいのもメリットです。
必要な物の仕分けや整理場所の変更など大きくモノが動く場所なので、必ず両親と相談しながら進めましょう。
大切な書類などの保管場所
重要な書類を保管してある場所は、重要度や使用頻度に合わせて適切に整理しましょう。
親が健在の場合は、とくに利用頻度の高い書類や子供が把握しておくべき書類は、お互いに覚えておくことが大切です。書類の中身や保管場所を親子で確認しながら片付けます。
ただし重要書類は他人の目につく場所は避けたいところ。うまく隠しながらも出し入れが面倒にならない場所に収納するとよいですね。
自分の部屋
親が健在で片付けに協力的でない場合は、まず自分の部屋(かつての子供部屋)から片付けるのがおすすめです。
かつての子供の部屋は、以下のような「使わないモノ」が溜まりがちです。
- 学習机
- 書類/冊子
- 衣類
- 使用しなくなった家具やレジャー用品 など
実家を離れた子供の部屋は、当時は必要だと思っていたが今は不要と感じるものや、家中の不用品置き場になりやすい場所。比較的自分のものが多く、断捨離の判断がしやすいため片付けが進みます。
「家の散らかりが気になるけど片付けられない」という方は、自分の部屋から整理し、徐々に共同スペースに進むとよいでしょう。
片付けのコツは整理→整頓→掃除
効率よく片付けをしたい場合は、整理→整頓→掃除の順でおこなうのがポイントです。
整理:必要なモノの分別
整頓:収納場所の決定
掃除:整った状態で清掃
順序を誤ると、整理した後に必要なモノが出てきて収納できなかったり、使用頻度による収納内の入れ替えが生じたりします。
手間と時間がかかるうえ、片付けへのハードルが高まってしまうため正しい順序で進めるのがおすすめです。
物が多い場所を片付けるコツ
モノが多い場所を片付けるコツは、以下の通りです。
- 収納場所に入らないものは捨てる
- 処理のルールを決める
- 日を決めて一気に片付ける
ひとつずつ解説します。
収納場所を決めて入らないものは捨てる
モノごとに収納場所を決め、その場所に入らないモノは処分を検討しましょう。
片付かないのは、特定の場所に置ききれないモノを他の場所に置き、収拾がつかない状態になることが原因です。モノの大きさや量に応じて収納場所を定め、入りきる量のみ収めることで片付けやすくなります。
必要性や重要性など総合的に判断して断捨離しましょう!
「〇年使っていないものは捨てる」などルールを決める
断捨離に迷う場合には、使っていない期間のバーを定めるなど、自分でルールを作ることもおすすめです。期間を含め、断捨離の際におすすめルールは以下のとおりです。
- 1年以上使っていないもの捨てる
- 新しいものを買ったら古いものは捨てる
- 思い出の品は写真に収めて現物は捨てる など
なかでも期間を定めてしまうのは有効です。基本的に季節もの以外は、1年以上使っていなければ「必要性が低いモノ」である場合が多く、処分しても困らないケースが多いでしょう。
片付けを始めてからルールを決めると決心が付かず片付かないため、作業前に決めておくのがおすすめです。
片付ける日を決めて一気に
家の片付けは、日を決めて一気におこなうと効率よく進みます。
場所や範囲によりますが、多くの場合大がかりで長丁場になりがちです。長期化すればするほど、日常生活のモノが増える傾向にあるため片付きにくくなります。
ただし、むやみに日にちを決めて一気に片付けようとするのは危険です。
必要なものを判断できる余裕や心の準備ができないまま進めると、片付けが原因で親子のトラブルにつながるケースもあります。
大掛かりな片付けになる場合には、ごみ収集日に合わせて予定を組むとすぐに手放せるためスムーズに片付くでしょう。
実家の片付けにどのくらいの期間がかかる?
実家の片付けは、手を付けていない状態から自身でおこなう場合は3ヵ月以上かかるケースが多いです。
部屋数や収納が多く、モノを溜めがちであることが考えられます。加えて大掛かりな片付けに慣れていないのでなかなか進まず、想定している日程よりも長引くことも少なくありません。
短期間で片付けたい方は、日常的に片付けるように意識するかプロに頼むのがよいでしょう。
業者に依頼する場合は1部屋2時間程度のため、家全体の片付けを依頼しても1日で完了することも可能です。
実家の片付けをプロに頼むと費用はどのくらい?
実家の片付けをプロに依頼する場合の費用イメージは、以下のとおりです。
部屋数 | 相場 | 作業人数 | 作業時間 |
1部屋 | 20,000円~ | 1名~ | 約30分~2時間 |
2部屋 | 40,000円~ | 2名~ | 約1時間~4時間 |
3部屋 | 60,000円~ | 2名~ | 約2時間~6時間 |
4部屋 | 80,000円~ | 2名~ | 約3時間~8時間 |
参考:小田急くらしサポート
会社によって部屋数や間取りなど料金設定が異なるため、片付けたい部屋を明確にしておくとよいでしょう。
また部屋の状況によっては追加料金がかかるケースもあるので、契約前に必ず見積もりをとってくださいね。
プロに任せるときの注意ポイントと選び方
実家の片付けをプロに任せるときには、以下のポイントに注意して選びましょう。
- 任せっきりにしない
- 見積もりをしっかり出してもらう
- 個人情報の取り扱いは慎重にする
- 信頼できる業者を選ぶ
ひとつずつ解説します。
任せっきりにしない
実家の片付けをプロに依頼する場合であっても、すべて任せきりにしないことが大切です。
基本的には片付け前にカウンセリングをおこないますが、片付け中に大切なものが出てくることもあります。モノの必要性の判断をはじめ、見られたくないものや触れられたくないものなどがある場合は、事前に移動させておくとよいでしょう。
また片付けをプロに依頼することを家主である親はもちろんのこと、必要であれば親戚などにも話をしておくのがおすすめです。
実家は代々受け継がれているケースが多く、親の兄弟や親戚が住んでいた可能性もゼロではありません。片付けを検討している段階で、家と関わりのある方に相談しておくとトラブルを避けられます。
見積もりをしっかり出してもらう
片付けをプロに依頼する際は、契約前に必ず見積もりを出しておきましょう。
料金は部屋数や部屋の状態によって大きく変動します。基本料金のほかに追加費用がかかることもあるため、総額を把握しておくことが大切です。
オプション料金として追加費用が掛かるケースは、以下のようなものがあります。
- 部屋の掃除(ハウスクリーニング)
- 買取サービス
- 木の伐採など庭の手入れ
- 石材などの撤去 など
家の中だけでなく、庭まで整えたい方は見積もり時に含めておくと安心です。
身分証明や個人情報の取り扱いは慎重にする
片付けをプロに依頼する際は、個人情報や重要な書類などの取り扱いに注意しましょう。
基本的に業者も情報やモノの取り扱いには注意していますが、場合によっては重要な書類であるかどうかを判断できません。また思わぬところに個人情報があり、誤って一般ごみと一緒にまとめてしまう可能性も無きにしも非ずです。
個人情報や重要な書類はあらかじめ別にしておくか、ご自身で管理しておきましょう。
また片付け中に重要なものが出てくる可能性もあります。作業を任せきりにせず、確認ができる距離で待機するのがおすすめです。
信頼できる会社を選ぶ
実家の片付けは、信頼できる会社を選ぶことが重要です。
プロとはいえ見知らぬ人をプライベートゾーン(家)に入れるため、何があるかわかりません。個人情報や貴重品、見られたくないものを見られたり触れられたりするので、慎重に選ぶべきです。
信頼できる会社を選ぶ際は、3社以上比較するようにしましょう。
問い合わせ時の対応や料金が明確であるかなどを比較し、総合的に判断するのがおすすめです。
実家の片付けは信頼できるプロに任せると安心
やりたいけど簡単に始められない「実家の片付け」。
モノの多さや必要性・処分の判断など、気にしなければならないことが多く慎重に進める必要があります。
一歩間違えると、かえって不便になったり大切なものを処分してしまったりして、親子関係のトラブルにもつながりかねません。なるべく家に関わりのあるすべての方に意向を伝えて、正しい片付けをおこなうことが大切です。
なお、小田急くらしサポートでは「不用品片付け・処分サービス」を用意しています。部屋数や状況に合った適切な見積もりを提示できるので、まずは無料の見積もり依頼をお申込みください。
片付けのプロに任せて、短期間で実家を整理しましょう!
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